入院日記2020・その4

入院日記の第4弾。
果たしてこの先待つのは希望か、絶望か。

入院74日目(5月7日(木))

今日の日勤担当は、新たな新人さんC。
新人さんA同様、初々しさあり。
それにしても、自分は新人さん担当患者になったんだろうか。


4月30日に植皮した部分を、1週間ぶりにオープン。
すると包帯・ガーゼを外した瞬間、勢いよく出血(自分は直接見てなかったけど)。
すぐさま止血する。

これは雲行きが怪しい…。

入院75日目(5月8日(金))

今日も日勤担当は、新人さんA。
シャワーの際、自分が脱いで取っ散らかしたパジャマを
綺麗に畳んでくれる。優しさ…。


昨日、出血した部分の包帯は、今日は何もせず
明日取り替えることになった。
どうなることやら…。


お試し引換券で、カップスープを調達。
これまでの分と共に、棚に飾る。

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退院する気など、微塵も感じられない。

入院76日目(5月9日(土))

久々にジャムお姉さんによる朝食。

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「今日はバッチリですね」
「腕、見せれました?(ドヤ)」


今日の日勤担当は、新たな新人さんD。
落ち着いていて、しっかりしていそうな雰囲気。

…自分は何を分析しているんだろうか。


主治医の先生立ち合いの下、患部をオープン。
血行が悪い部分があったり、
出血がし易い部分があるのは相変わらずらしい。

中々退院は見えてこない。。

入院77日目(5月10日(日))

来週火曜日、手術をすることになった。
出血がし易い部分に対して、処置を行うとのこと。

それはそれとして、今後について
血行が悪い問題については、何かしら手を打った方が良いとのこと。
血行が悪い部分≒指は悪化するのを防ぐために切除するか
別のところから正常な血流の皮膚を持ってきて被せるか
もしくは、このまま様子を見るか…。

この場では決めず、ひとまず持ち帰りとなった。
うーん……いずれにしてもキツい。

入院78日目(5月11日(月))

ゴールデンウィークも完全に終わり
ちょっと病院が賑わっているように感じる。
自分の病室にも、2週間ぶりに患者が入院してきた。


2月分として支払った医療費の超過分が、口座に入金された。
実質的な負担は、数万円程度。
ありがたや…。


明日の手術の説明を受ける。
日々の処置の延長みたいなものなので
1時間程度で終わるらしい。
当然、局所麻酔。

入院79日目(5月12日(火))

ジャムお姉さんによる朝食配膳中。

「夜勤明けは何食べるんですか?」
「すき家の朝食。おくらが入ってるやつ。」
「ああ!とろろつけるのも良いですよね」
「でも今行けない…お持ち帰りも出来ないし」

まさかこんなところで、まぜのっけ朝食好きの同士と出会うとは…。


6度目の手術は、2時間ほどで終了。
もはや局所麻酔では、あまり動じなくなってきた。
手術前の、点滴の針を入れるときの方が緊張するかもしれない。


さんまさんに、カップスープコレクションを目撃される。

「辛いの好きなんですか?中本とかもいけちゃう?」
「一番辛いのは無理だけど…。さんまさんは?」
「カップ麺の中本は納豆2つ入れて食べた。試してみて」
「まずかったら恨みますよ」

退院したら試そう。

入院80日目(5月13日(水))

昨日の手術後から、久々に朝夕の抗生剤の点滴が始まった。
が、今朝は点滴が落ちず…。
一旦、点滴の針を抜き、看護師さんが新たな針を刺し直すことに。

しかし2度試みるも、上手く刺さらなかったようで。

「これ以上、けろさんを傷つけるわけにはいかない」

看護師さんになら、いくら傷つけられても構わない(強がり)。

諦めて、医師の先生にお願いすることになった。
難しいんやね…。

その後、結局、抗生剤は飲み薬になった。


血行が良くない問題の検査のため、造影CTを受ける。
3月4日以来。10~15分程度で終了。


今日の日勤担当は、新たな新人さんE。
新人さんEに、造影CTの時に入れた点滴の針を抜いてもらう。
新人さんは、針を抜くのは1人でも行って良いが
採血はまだ先輩の立ち合いが必要だそう。


今日、新人さんEに担当してもらったことで
ついに新人さんをコンプリート。

「優しい人に新人をつけてるみたいで」

どうも、優しさには定評のあるボクです。
あ、「難易度が優しい」という意味かな…?


夕方、主治医の先生と話をする。
結論から言うと、1回目の手術で病変を除去したものの
また新たに悪化している病変があることが判明。
改めて手術をした方が良いが、手術には丸一日ぐらいかかるそうで。

マジか…。結構なショックを受けて、気が滅入る。
とりあえず1日考えることに。


夜勤の担当は、さんまさん。
さすがに今はさんまさんと話す気力も無い…というわけはなく
あつ森トークをした。

「追い出したいクマとトラがいるが、中々出ていってくれない」

かわいそうなクマとトラ…。


その後、ドラクエウォークで
2時間ほど高難易度クエストに没頭する。
現実逃避。

入院81日目(5月14日(木))

主治医の先生と、今後の方針について話す。
「やるしか選択肢ないですよね…」と、手術する方向になった。
手術日は5月26日。
手術したら、3週間程度は入院が続くらしい。

手術に向けて、検査等を行っていくことになった。

入院82日目(5月15日(金))

今日の日勤担当は、新人さんB。
シャワーの際、爪が長くなってることを言われ、
爪を切ってもらうことに。
入院後、3回目。

「こういうのも習うんですか?」
「習うんですけど、やるのは初めてで…」
「四角く切ると良いとか」
「はい、授業では真ん中を切って両端を整えるのが良いと…」
「でも真ん中切ると痛くないですか?なので、信じてないです。」

自分を持ってらっしゃる…。
細かく丁寧に切ってもらって、かなり綺麗になった。


主治医の先生と、手術までの検査のスケジュールについて話す。
その後「外泊って難しいですよね…?」と相談。
病院では、緊急事態宣言が発令されてから外泊が禁止されてたけど
手術前に一度帰っておきたいな…と。

外泊はやはり厳しい模様。
が、いっそ退院しては?と提案される。
再入院時にCT検査を受ける必要があるものの、
それなら外に出られるらしい。
病院もいろいろ大変なんやな、と思いつつ
お言葉に甘えて、一度退院することになった。

入院83日目(5月16日(土))

今日の日勤担当は、久々に新人さんではなく、日高さん。
新人さんについて話題にすると
新人さんの歓迎会は勿論のこと
3月に離任した人の送別会も出来ていないらしい。
今はどこもそうか…。


入院生活が続くことに備えて
Amazonでいろいろ物色し、ポチる。

入院84日目(5月17日(日))

少し早いけど、退院のための荷物整理をする。


夜勤担当のさんまさんから
「退院したら試してくださいね、蒙古タンメンに納豆」
と、念押しされてしまった。

入院85日目(5月18日(月))

朝、久々に採血。
7本分、血を抜かれた。


日中は来週の手術に向けて
心電図やレントゲンといった検査を受ける。


日勤担当は、新人さんB。
昼の血圧測定にて。

「ちょっと時間早いけどいいかな…」
(昼食直後は血圧が高めになるらしい)
「5月14日もこれくらいにやってるから大丈夫だ」
「その時は誰がやってたんです?」
「……私だ。」
「全然参考にならないじゃん!」

結局、そのまま測定した。

入院86日目(5月19日(火))

この日も来週の手術に向けた準備ということで
麻酔科の担当が問診に来た。
新型コロナの影響で、入院患者が外来棟に行くのは制限されているらしく
担当の人が入院病棟まで出向く運用になっているらしい。
大変だ。


おやつにローソンで買ったサラダを食べていると
ちょうど口腔内検査の担当の人が。
よりによって、なんでこのタイミングで…。


明日は、カテーテルを使った血管造影検査。
検査後は6時間の絶対安静が必要となる。

そこで問題となるのが尿意。
去年受けたときは6時間我慢した。尿道カテーテルは嫌なので…。
しかし尿道カテーテルではなく、被せて使うタイプもあるらしい。
なんだろう、それは。

入院87日目(5月20日(水))

日勤担当は、さんまさん。
その「被せて使うタイプ」とやらについて聞く。

「コンドームみたいな感じ。つけた人は、貼り付くって言ってた」
「へぇ…」

へぇ、としか言えなかった。


13:00からの検査直前。
その「被せて使うタイプ」とやらをつける。
片手ではどうにもならなそうだったので、さんまさんにつけてもらった。
…確かに、貼り付く。


車椅子で検査室へ送ってもらう。
途中エレベーターでMB階からB1階へ移動。

「MBってなんですかね…Middle…?」
「なんだろう、処置中、考えといてください」

考えてどうにかなる!?


血管造影の検査開始。
カテーテルが挿入されているという恐怖はあるものの、
検査中の痛みは無い。

1時間ほどで検査終了。


帰りはベッドで。
カテーテルの挿入部は出血しなようテープでガチガチに固定されている。

病室に戻っても、腕以外はほぼ動かせない。
ひたすらスマホをいじる。

「暇ですよね」
「スマホがあれば何とか…」
「えー、私は1人でも喋りたくなっちゃう」

さすがさんまさん。


18:00頃、夕食が運ばれるが
起き上がれないので、寝たまま食べるしかない。
…頑張って食べた。
看護師さんに手伝ってもらえば良かった…。


そんなこんなで、意外とあっという間に6時間が経った。
夜勤担当の看護師さんに「被せて使うタイプ」を外してもらう。
貼り付いているので、結構取るのが大変で痛い。
けど、尿道カテーテルよりはマシかな…。
結局、尿意は我慢したんだけども。

看護師さんの付き添いの下、立ってみると
足の付け根に痛みがあり
立ったままの状態を維持するのが精いっぱい。
6時間固定したままにするだけでも、影響は大きいんやね…。

入院88日目(5月21日(木))

ジャムの塗り方シリーズ、新人さんEバージョン。

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「斜めに塗る人、初めてです」
「お好み焼きみたいになっちゃった」

個性が出ますね。


一晩経って、普通に歩けるようになった。
明日の退院に備えて、荷物整理をする。

入院89日目(5月22日(金))

10:30頃、約3ヵ月の入院生活が終わり、退院。
形式的には、だけど。
会計も済ませる。

両親と共に外来に行き、主治医の先生から手術の説明を受ける。
抽象的に言うと、左手の存亡をかけた戦い、かな…。
中々に重い。

説明を受けたあと、退院中アルコールは大丈夫ですかね?と聞くと
出血も割と落ち着いてるので「やっちゃってください」と。

帰宅後の夕食で、久々に缶ビールを1本。
……思ったより美味しくなかった。

5月23日(土)

自宅での1日。
基本的には、自宅でのんびりしながらも
少し散歩するために外出。
まだ緊急事態宣言中なのに、すいません。

馴染みのある場所を歩いて回り
テレビでしか見てなかった、新型コロナの影響を実感する。

公園で遊ぶ子供達を見て
ああいう風に普通に?遊べる日は来るんだろうか、と若干ブルーになる。

夕食は、両親と一緒に普通に食べてたけど
ふと泣きそうになる瞬間があった。
何だろうね。

夜はスフィアのYouTube生配信を見て
明日の準備をしたりした後、就寝。


あ、蒙古タンメンに納豆、食べ忘れた。

再入院1日目(5月24日(日))

11:00頃、家を出る。
今回は1人で電車を使って病院へ向かう。

途中駅で友人と会って、そば屋で昼食。
入院前だと言うのに、1合ほど飲んでしまった。
いっぱいお茶も飲んだので大丈夫。多分。
何度もお茶を注ぎに来てくれた店員さん、ありがとう。

14:00頃、再入院。
退院前の部屋に戻ってきた。
特にこの日はイベントなし。

再入院2日目(5月25日(月))

朝、夜勤担当の看護師さんが帰り際
「明日、手術頑張って下さい。また、お待ちしてます」と声をかけてくれる。
泣いてまうやろ…。

午前中は、入院時に必要になる新型コロナの検査のためCT検査へ。
これは、すぐに終了。

夜勤担当は、あつ森さん。

「手術長いですよね。戻ってくるのは…」
「2~3日眠って…早くて土曜?」
「カブ売っておかないとですね」

夜、主治医の先生方が挨拶に来る。
宜しくお願いします、としか言えない。

それ以外の自由な時間はひたすらこの記事を書いていた。
一区切りということで整理しておきたかったのもあるけど
何かに没頭してた方がいろいろ考えずに済むので…。

ひとまず、これにて入院日記の第1章は完。
手術後、いろいろと落ち着いたら第2章を書こう。


………これって所謂「何とかフラグ」じゃ…。